2008年6月17日火曜日

エルフェンリート

『エルフェンリート』(elfen lied)とは岡本倫による漫画およびそれを原作としたアニメ作品である。

* 何の予備知識もなく見ると、グロテスクと萌えとエロスとが混沌とした作品に思われがちである。更に漫画については初期は絵柄がつたない印象を受け、その作風が毛嫌いされる傾向もある。しかし「一度読めばハマる」と多くのファンを獲得しているように独自の魅力を備えている。その一例として、いかにも重要そうなキャラが次のページをめくったら一瞬で殺された…という展開が序盤にあるなど、良くも悪くも先の展開が全く読めない事が挙げられる(当時の担当とはストーリーの展開などの打ち合わせをすることが皆無で、毎週出来上がったネームが面白いか否かを判断してもらっていただけというのが原因の1つと考えられている)。
* あまり触れられないがアニメでは効果音においても凝られており、特に残虐シーンで使用される骨が砕ける音と肉が引き千切れる音が合わさった効果音は作品の持つグロテスクさを効果的に上げている(『BLOOD+』、アニメ版『ひぐらしのなく頃に』にもこの効果音が使われている)。
* 原作・アニメ版共に神奈川県鎌倉市をモチーフとした舞台が設定されている。特にアニメ版では監督の神戸守の作品である『Cosmic Baton Girl コメットさん☆『(この作品も鎌倉市を舞台としている)とほぼ同様にロケハンがなされていると思われ、市内に実在する神社や海岸、江ノ島電鉄などが作中に登場する。
* ヤングジャンプ巻末コメントの「極貧でテレビが買えません…」「一人でマダガスカル…」など謙虚なコメントから見受けられる人物像に特にネット上でのコアなファンの間で、作者は男性であるにもかかわらず「倫たん」と呼ばれ「キャラだけでなく作者にも萌える漫画」と人気を得ている。
* 冨樫義博が本作のファンであることを妻の武内直子を介して明かしており、『HUNTER×HUNTER』のキメラアント編に大きな影響を与えていると噂されている。
* 日本では知る人ぞ知るアニメだが海外では主人公の強さとグロテスクさが受け、かなりの人気がある。2004 AnimeReactor Community AwardsにてBest Opening/Ending コンビネーション、Best Drama、Best Thriller(Mystery/Horror)、Best Fanservice受賞、ルーシーはベスト女性キャラ受賞。又、American Anime Awards 2007 at New York Comic-Con(初回)において"Best Short Series"にノミネート(5作品ノミネート、受賞は逃す)。
* フルネームが判明している人物が極端に少ない。作者はこれについて『AKIRA』のリスペクトであると述べている。
* アニメ版次回予告のナレーションでは具体的な出来事・登場人物名が全く触れられず、内容が抽象的に描かれるだけという形になっている。

側頭部の対となる2本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータント・二觭人(ディクロニウス、觭は{角奇})。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離、研究されている。

ある日、偶発的な事故によって研究所に隔離されていたディクロニウスの少女・ルーシーは拘束を破り、警備員と研究所室長・蔵間の秘書・如月を殺害、研究所からの脱走を試みる。海に飛び込む直前に頭部に対戦車用徹甲弾(劇中では「対戦車ライフル」とされていたが、狙撃手が「50口径」と発言している事から「対物狙撃銃」の誤り)の衝撃を受けるが幸い軽傷で済み、彼女はそのまま海へ投げ出される。

一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年・コウタはいとこのユカと由比ヶ浜でルーシーに出会ってしまう。頭部に受けたショックでルーシー以外の人格に入れ替わり、「にゅうにゅう」としかしゃべることの出来ない彼女をにゅうと名付け、彼女が人類を滅亡させる存在とは知らずにコウタが住むことになる楓荘に連れて行く。

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