To Heart
『To Heart』(トゥハート)は、1997年にLeafから発売された学園ラブコメを主なテーマとするビジュアルノベルである。ファンからは、頭文字を取って「TH」と略されたり、製菓会社の名前に掛けて「東鳩」(東ハトの旧社名)の俗称で呼ばれることがある。
アダルトゲームブランド「Leaf」は、サウンドノベルの手法を取り入れた「ビジュアルノベル」として、既に『雫』『痕』の2作品によって局所的に支持を集めていたが、『To Heart』はこのシリーズ第3弾である。シナリオライターの高橋龍也によれば、本作は、当時閉塞感のあったLeafの売り上げに貢献するよう企画されたものとのことで、マニアックな色彩の強い前2作と比較して、より広い客層にアピールする作品となっている。
『雫』『痕』が、サウンドノベルの元祖である『弟切草』から連なる流れを色濃く反映した、グロテスクな描写を用いたサスペンス調の作風であるのに対し、本作はライトノベルの雰囲気を取り込み、より大きなマーケットへの訴求を図った。この狙いが的中し、売り上げも増大。アダルトゲームのジャンルにありながら、あくまでも軽妙に学園生活を描き、さわやか系エロゲーという新しいジャンルの先駆けとなった。このため、一時期、この分野の愛好者で熱狂的ブームに発展した。
なお、テレビドラマ『to Heart 〜恋して死にたい〜』とは設定などに一切関係無いが、同タイトルのドラマシナリオ担当者が、PC版やPS版のヒットに伴いタイトルを引用し一部変更の上、シナリオを描いたと一部雑誌のインタビューで発言しており、ゲームの影響が少なくともあることを示唆していた。
なお続編『ToHeart2』は本作から2年後の世界が舞台である。
春を舞台に高校生達の青春恋愛群像が描かれる。絵に関しては、多少癖のある特徴的な絵柄ではあるものの、否定的な意見は少なくファンが多い。またボーカル曲やキャラクター別のテーマなどの音楽も評価されている。春休みをはさんで主人公とその幼馴染みの学園生活を中心に同級生の女子高校生達との触れあいが描かれる。
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