天地無用!
『天地無用!』(てんちむよう)は、OVA、テレビアニメシリーズ、ライトノベル小説、アニメーション映画の各メディアによってそれぞれに発表された特定キャラクター(そのメンバーについては「基本キャラクター」の項を参照)が出てくるシリーズの代表的な名称。
最初に作られたのは1992年に製作されたOVA版の『天地無用! 魎皇鬼』(てんちむよう! りょうおうき)である(一般的に原作者梶島正樹の名前を取って梶島天地、梶島版天地と呼ばれている)。そこから、別の切り口で作られたテレビアニメシリーズ『天地無用!』が放送されるが、キャラクターの性格以外はパラレルワールドの作品と言っても良い。
これら各作品は、それぞれのメイン製作者の名前をとって「○○版天地」という。前述において「梶島版天地」という用語が出てきたのはそのためである。他に「長谷川版天地」「ねぎし版天地」「奥田版天地」がある。大抵の場合は基本的に前述のOVA系列(梶島版天地)を原作とする。
AICが制作を担当しており、同社の看板アニメの一つ。
内容は岡山県の高校生、柾木天地を主人公とした物語。ひょんなきっかけから主人公・天地が様々な事情で地球にやってきた宇宙人たちの騒動に巻き込まれていくコメディタッチのSFアニメである(ただし2002年に発表された『天地無用!GXP』は外伝扱いであり、同作の主人公は天地の後輩、山田西南)。
SFアニメでありながら、作品発表当初におけるそのビジュアル内容は従来のSF作品に見られるような未来的かつ機械的な意匠を持たない。物語当初に出てくるキャラクターや主たるメカデザインは森林的・木工的で和風テイストにあふれており、それが「天地無用!」シリーズの大きな特徴となっている(機械的な意匠は美星の所属するGP〔ギャラクシーポリス = 銀河連合警察〕などのデザインに見られる。物語当初よりシリーズを通じて、その内容に大きく関わってくるのは物語内で銀河最大勢力を誇る樹雷星〔じゅらいせい〕のもの)。
当作OVA第1期はパイオニアLDC(現ジェネオンエンタテインメント)のOVAレーベル「PACシリーズ」の第一期作品でもある。同時期発売の作品としては『モルダイバー』『幽幻怪社』『グリーンレジェンド乱』『機神兵団』などが挙げられる。また、当作と『神秘の世界エルハザード』の製作によってマニア間にパイオニアLDC = OVA専門レーベルとのイメージが決定付けられる要因となっていた。『天地無用!』シリーズはその中でも現在でもシリーズが続く稀有な存在である。
その後パイオニアLDCがOVA製作の規模を縮小したためか、2002年の『天地無用!GXP』以降のシリーズ製作は日テレ系列のビデオ製作会社VAPに引き継がれている(パイオニアLDCは2003年に電通に売却されジェネオンとなり、2006年に過去のシリーズのDVDをリリースしている)。
1993年12月21・22・23日にテレビ朝日系列『冬休みアニメスペシャル』内において原作OVA第1話~第6話が放送され、後のテレビシリーズの基礎を築いた。この放送の視聴率の高さからテレビシリーズの製作が決定した。
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