2008年6月17日火曜日

GTO

「週刊少年マガジン」(講談社)において、1997年~2002年まで掲載された。単行本は全25巻。東京・吉祥寺を舞台に、私立中学校の教師に着任した元暴走族の鬼塚英吉が、学園全体に巣くう数々の問題を型破りな方法で解決し活躍する姿を描く。この型破りな教師のスタイルは、様々な漫画やドラマに影響を与えた。

現代の社会・家庭・教育問題を多く取り扱っているのが特徴。教師の実態や本音、少年少女の心の内などが描かれ、学校というシステムの病巣に鋭く迫っている。一方で無茶苦茶なギャグや時事ネタ、オタク向けのネタも多い。絵の丁寧さとギャグシーンとのギャップが高く評価され、また丁寧なキャラクター作りで少年誌に関わらず多くの女性ファンにも支持された。

作品タイトルの「GTO」はGreat Teacher Onizuka(グレート ティーチャー オニヅカ)の頭文字をとったもの。不良時代の鬼塚を描いた『湘南純愛組!』の続編だが、特に物語が連続している部分は回想シーンなどで補強されているため、前作を知らなくても問題無い。

1998年(平成10年)、第22回講談社漫画賞少年部門受賞。同年にテレビドラマ化・小説化、翌年アニメ化・映画化がなされた。


かつて不良として湘南に君臨した鬼塚英吉は、高校中退の後に大検を受け大学に入学した。彼は持ち前の体力と度胸、そして純粋な一途さと若干の不純な動機で教師を目指したが、教員採用の面接試験を前に暴力沙汰寸前の行為を働き、挙句に面接を受けた学校で、中退させられた生徒に対する教師の態度に腹を立て、とうとう後先考えずに暴力を振るう。

しかし、そんな無茶苦茶だが目先の理屈よりも「ものの道理」を通そうとする彼の行為に、東京吉祥学苑理事長の桜井が目を付け、ある事情を隠して採用する。学園内に蔓延する不正義や生徒内に淀むイジメの問題、そして何より体面や体裁に振り回され、臭いものに蓋をして見て見ぬ振りをしてしまう大人らに、その大人達を信じられなくなってしまい屈折した子供達。この学園内には様々な問題が山積していたのである。

桜井は、この無茶苦茶な男が問題に真っ向からぶつかり、豪快な力技で解決してくれることに一縷の望みを託したのであった。

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