2008年6月17日火曜日

君が望む永遠

『君が望む永遠』(きみがのぞむえいえん)は、 âge(アージュ)が制作した、青春恋愛アドベンチャーゲーム。また、これを原作とするテレビアニメ、OVAなどの関連作品。通称、君望(きみのぞ)、または君のぞ。

テレビアニメ『君が望む永遠』、OVA『君が望む永遠 〜Next Season〜』、および本作のファンディスク『君が望む永遠 〜special FanDisk〜』についても本記事であわせて述べる。

2001年8月3日に発売された本作(CD-ROM版)はâgeの出世作であり、当時不振を極めていたâgeの経営状態から、「これが売れなければ最後」という覚悟で製作され、見事大ヒットした事によって会社の存続を決定付けた作品である。

本作発売以前のâgeは、難解な作風(『化石の歌』など)が売りの、マニア向けな作品作りをするメーカーと見なされていた。そんな中で、「それならどんな人にでも分かるようなゲームを作ってやる」と方向転換を決意し、過剰とも言われるドラマ仕立ての恋愛ゲームとして本作が生まれる事となった。社運をかけた本作は事前の告知にも力を尽くしており、「第一章を丸々体験版として配布する」という、当時としては非常に積極的な告知を行う一方で、「物語の中核となる第二章の情報は徹底的に伏せる」という広報戦略を取った。この広報戦略の成功は、業界に衝撃と影響を与えた。

また、内容についても、従来の恋愛アドベンチャーゲームでは禁じ手と思われていた、ドロドロの三角関係を描いたことで話題となった。物語の運び方が巧妙でプレイヤーはどのヒロインや選択肢を選ぶのか真剣に悩まされることや、非常に重いストーリーであるため、「プレイすると憂鬱な気分になる」ことから「鬱ゲー」と揶揄されることもある。一方で、このようなリアル・ラブストーリーがユーザーに受け入れられたことを、恋愛ゲーム市場の成熟と捉える向きもある。

本作の舞台は神奈川県横浜市がモデルとされ、JR根岸線(京浜東北線)・桜木町駅から関内駅、石川町駅までが舞台の中心にあたる。主人公達が待ち合わせた柊町駅は桜木町駅、デートに行った水族館は八景島シーパラダイスがモデルとされている。

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